アトムキャラメル長箱

（ａ）
明治鉄腕アトムキャラメルの２０円売りロングタイプ箱です。現在のところ、３タイプの箱が確認されています。（参考記事）下では、１期、２期、３期ということで紹介しています。はじめは、１６粒入りでしたが、後に１２粒入りと個数を減らしています。アトムキャラメルでは８粒入りだった１０円売りショートタイプ箱も後に６粒入りになっています。
（ｂ）（c）水上ジェットだけは、どのようなものかわかりません。

（＊－１）、（＊－２）と＊が共通な２枚は、箱の裏表のイラストのペアです。
ショートタイプ箱のアトムキャラメルは、箱のイラストがすべてにアトムが描かれていましたが、こちらは、片面にアトム、反対側の面には、ウランちゃん、ヒゲオヤジ、お茶の水博士などが描かれています。

鉄腕アトムのロゴが、星形強調タイプなので、最初に発売されたものと考えていますが、ショートタイプが発売されてから少し後に売られたのかもしれません。

（ｄ－１）	（ｄ－２）

（ｅ－１）	（ｅ－２）

（ｆ－１）	（ｆ－２）

（ｇ－１）	（g－２）

（ｈ－１）	（ｈ－２）

（ｉ－１）	（ｉ－2）

（ｊ）

ロゴが雲形タイプの２期箱です。１期箱に比べると箱のイラストのタッチがだいぶ違います。

下で紹介している明治製菓のカタログには、アトムキャラメルロング箱の２期箱とジャングル大帝キャラメルのロング箱が同時に掲載されています。（（ｐ）の４０、４１）

ジャングル大帝キャラメルは、１２粒入りだったので、この時期のアトムキャラメルも１２粒入りだと思われます。ただし、後で説明しますが、内箱のバリエーションから推察すると、１６粒で売られていた可能性もあるようです。

（ｋ－１）	（ｋ－２）

（ｌ－１）	（ｌ－２）

（ｍ－１）	（ｍ－２）

（ｎ－１）	（ｎ－２）

（ｏ）

（ｐ）
４０：ジャングル大帝キャラメル　　４１：鉄腕アトムキャラメル

内箱には、おまけや何粒入りだったかという情報が記載されているので、発売時期を推定する際有効なデータです。

フィルムホルダーに流用できるタイプの内箱（ｓ－１）が、一番最初のバリエーションだと思われます。おまけについていたアトムフィルムは、昭和３９年封切りの劇場映画「宇宙の勇者」に使用されたものなので、１期箱は昭和３９年に発売されたものと特定できます。１６粒入り２０円でした。

その後、内箱には、「なぞなぞ大学」なる企画でクイズやパズル、さらに、蓋になる部分の片方は赤い縦線の縞模様、もう片方には問題のこたえが印刷されています。また、おまけの情報も記載されています。

おまけが、アトムフィルムから他のものに変わった時期は不明ですが、なぞなぞ大学の内箱は、１６粒入り、１２粒入りの両方が確認されています。このため、２期箱で、１６粒入りから１２粒入りになったかもしれないと考えています。

ＴＶの放映期間は下のとおりです。
鉄腕アトム：昭和３８年～４１年　　ジャングル大帝：昭和４０年～４２年
悟空の大冒険：昭和４２年

明治製菓のカタログからアトムキャラメルロング箱の２期箱とジャングル大帝キャラメルが同時期に売られていたことは確定しています。また、上のカタログに載っていない悟空の大冒険キャラメルは、放送が昭和４２年だけでした。

以上から、それぞれのキャラメルの発売時期を下記のように推定しています。

アトムキャラメルショート箱→昭和３８年
アトムキャラメルロング箱１期→昭和３９年
アトムキャラメルロング箱２期→昭和４０年
ジャングル大帝キャラメル→昭和４１年
悟空の大冒険キャラメル→昭和４２年
アトムキャラメルロング箱３期→不明

実際はどうだったのでしょうね？

（１６粒入り）
（ｓ－１）	（ｓ－２）

（ｓ－３）

（１２粒入り）
（ｕ－１）	（ｕ－２）この時のおまけがどのようなものかは不明。

（ａａ）
アトムキャラメルの長箱タイプには、アトムフィルムがおまけとして入っていました。このフィルムは、１９６４年に劇場アニメとして封切りされた「鉄腕アトム・宇宙の勇者」を一コマ分だけカットしたものです。（詳しくは、アトムフィルムコレクションご参照方。）この作品は、パートカラーといって一部だけカラーで製作されました。テレビの鉄腕アトムは白黒でしたので、貴重なカラーアトムでした。ただし、アトムが写っているコマは少なく、他のキャラクターや宇宙を飛ぶロケットだけが描かれているのもが多かったようです。いらないシーンの部分から流用したものが多いのでしょうか？（ｂｂ）は、キャラメルの内箱です。裏側に印刷されたラインどおり切り取るとスライドのフレームになります。このフレームにおまけのフィルムを組み込むと（ｃｃ）のように立派なスライドができあがります。
（ｂｂ）（ｃｃ）

（ｄｄ）（ｅｅ）
アトムフィルムの項に掲載したキャラメルの内箱に記載されているアトムスコープです。引き替え券を明治製菓に送るともらえました。組み立てると（ｅｅ）のような素敵なスコープになります。このスコープは色違いのものか゜何種類かあったようです。（ｆｆ）は、スライドフレームを装填した様子です。レンズをのぞいて明るいところに向けると（ｇｇ）のように画像を見ることができます。昔デパートの屋上などに、お金を入れて覗くとマンガが一コマずつ見えるしかけのスコープがよくありましたが、このスコープは自分の家で好きなだけマンガのスライドを見ることができる夢のような景品でした。
（ｆｆ）（ｇｇ）

（ｈｈ）
アトムキャラメル１６粒入りタイプのおまけは、フィルムが一段落した後（ｈｈ）のように直径１６ｍｍの小さなビー玉がつけられました。これは、半分が透明になっていて、アトムなどの絵が見えるというものです。当時はビー玉遊びが流行っていましたが、アトムビー玉はプラスチック製で軽く小さいので実戦には使えませんでした。でも、どんなものでも「おまけ」があるとうれしかったものです。フィルムの時と同様に、アトム関係のものを集めているうちに結構増えてきました。別コーナーで詳しく紹介していますのでご参照ください。
（ｉｉ）

（ｗ）
アトムキャラメルの中箱。ロボットを持ち上げたアトムが、上の（ｉ－１）の絵と酷似しており、また、ロゴの吹き出しが雲形なので、２期箱の時のものと思われます。ということは、中箱にもバリエーションがありそうです。。入れ方をいろいろ検討しましたが、（ｚ）の方向にした場合は、６０個入れられることを確認しました。
（ｘ）（ｙ）（ｚ）Ｆｉｇ．２